40代女性の妊娠に必要な検査とは?基礎体温表や血液検査の意義を知ろう

赤ちゃんがほしい、けれど40代で子供を授かれるのだろうか?近年の晩婚化や女性の社会進出などで、妊娠を望むタイミングが40代になる女性も少なくありません。少子化と言われ続け、20代・30代の出産率は低下している中、最近は40代で出産する方が増えています。

女性が妊娠を望む場合、妊娠前の検査で今の体の状態を知り、治療をしたり生活習慣を見直すことは健康的な妊娠を迎えるために必要なことです。40代女性が妊娠する確率は、20代・30代と比べると低くなります。そのため少しでも妊娠する可能性を高めるため、基礎体温表や血液検査は、妊娠に向けた準備を整えるためにとても役立ちます。

このコラムでは子供を授かりたいと思う40代の女性にとって、必要な検査、基礎体温表や血液検査について詳しく解説しています。子供を迎えられるように、自分の体の状態を知り大切にしていくために、ぜひお読みください。

40代女性の妊娠に必要な検査とは?

女性が出産する数は30歳から徐々に減り、35歳で著明となり、40歳をすぎると急速に減少します。妊娠する可能性はゼロではありませんが、低くなるのは仕方ありません。その場合、基礎体温を把握し、血液検査を受けることで、妊娠の可能性や体調面での問題を考え対処できます。

また、40代では出産時の合併症や染色体異常のリスクが高くなります。そのため、妊娠前の検査を受けてリスクを把握し、妊娠に向けての準備をしっかりと行うことが大切です。40代での妊娠にはリスクがあるものの、妊娠前の検査や健康管理をしっかりと行うことで、健康的な妊娠を目指すことができるでしょう。具体的な検査について解説していきます。

基礎体温表

基礎体温表は、体温の変化をグラフにして記録するものです。基礎体温とは、体が休んでいる時の体温のことで、朝起きて動き出す前に測る体温です。基礎体温は月経が始まると下がり、約2週間低温期が続きます。 排卵 をすると基礎体温は0.5度程度上昇し、約2週間高温期が続きます。

排卵後の高温期と、排卵前の低温期が交互に訪れるため、基礎体温表をつけることで、妊娠しやすいタイミングを見極めることができます。

 妊娠に向けた基礎体温表の取り方

基礎体温表の取り方は、毎朝起きたら、横になったままで口で体温を計測します。基礎体温表をつける期間は、生理周期の始まりから最低でも2か月以上つける必要があります。特に、妊娠しにくい40代の場合は、3か月以上の記録が推奨されます。

基礎体温表から分かることと

基礎体温は低温期と高温期に分かれます。月経の後から排卵前は低温期が2週間続きます。高温期は排卵後の体温が上昇する期間で2週間です。排卵日は高温期が始まる前の日とされます。低温期から高温期になるのを見て、性交渉をするタイミングや妊娠の可能性を把握します。

基礎体温と女性のからだの変化

基礎体温表から注意すること

もし、2週間高温期が続き、その後体温が下がらず月経にならなければ妊娠の可能性があります。体温が上がらず、低温期が続いたら排卵が起きていないかもしれません。ただし、体温には個人差があるので、必ずしも教科書通りの数値を示すとは限りません。気になるや疑問点があれば専門医の元で詳細な検査や診察を早めに受けることをおすすめいたします。

また、基礎体温表は、妊娠の可能性を把握する一つのツールであるため、必ずしも妊娠の確証を与えるものではありません。焦らず一喜一憂しないように、参考程度にチェックしてみてください。最近ではインターネットで基礎体温表をダウンロードできます。また、簡単に数値を入れるだけで排卵日を予測するツールがあるので(下記参照)ぜひ活用してください。

血液検査

40代女性の妊娠において、血液検査は大切です。妊娠に関する問題やリスクを早期に発見するために、いくつかの種類の血液検査を受けることが推奨されています。

貧血や糖尿病などの検査

妊娠中に発生する可能性が考えられる貧血や糖尿病を早期に発見するために、血液中のヘモグロビンや血糖値を測定する検査があります。

貧血は妊婦さんには多く見られる症状で、貧血が進行すると胎児の成長や出産時の出血量に影響が出るため、早期発見が重要です。また、妊娠中は妊娠糖尿病という特殊な糖尿病になる可能性もあります。母体や胎児に影響を及ぼすことがあるため、注意が必要です。

貧血は、鉄分不足によるものが一般的で、食事や鉄分サプリメントを服用することで改善することができます。糖尿病は、血糖値が高くなりすぎる病気で、正確な診断と治療が必要です。

甲状腺機能検査

甲状腺機能は、妊娠に重要な役割を果たしています。甲状腺機能障害は、不妊症流産の原因となる可能性があります。また、妊娠後、赤ちゃんの脳の発育に影響が出るリスクがあります。甲状腺機能検査では、脳下垂体から分泌されるホルモンのレベルを測定し、甲状腺機能障害を診断します。

エイズや肝炎などの感染症検査

母親が感染症に罹患している場合、胎児も感染する可能性があります。そのため、HIVやB型肝炎などの感染症検査が必要です。もし感染が確認された場合、適切な治療を受けることが重要です。

血液検査から分かることと、何に注意すべきか

血液検査からは、貧血や糖尿病、甲状腺機能障害、感染症などのリスクが分かります。これらの検査結果に基づいて、妊婦さんに必要な栄養素や治療方法を提案することができます。

妊娠中は通常よりも血液が必要となるため、貧血になりやすくなります。また、糖尿病や甲状腺機能障害がある場合、妊娠によってそれらの状態が悪化することがあります。さらに、感染症がある場合は、胎児に感染することがあります。そのため、血液検査で自分の今の健康状態を知ることは大切です。専門医に相談して、必要な血液検査を受けてみましょう。

健康状態の確認

40代女性にとって、妊娠は20代・30代よりハードルはどうしても高くなります。体の状態、特に子宮や卵巣の状態を調べておくのは大切です。どのような検査をするのか解説します。

 卵巣の機能検査

卵巣の機能検査とは、卵巣の機能や卵子の品質を調べる検査のことです。代表的な検査方法には、卵胞刺激ホルモン(FSH)やエストラジオール(E2)などの血液検査、超音波検査があります。これらの検査により、卵巣が正常に機能しているか、卵子の数や質が適切かどうかを把握することができます。

卵巣の機能検査は、妊娠しにくいと感じる人や、年齢が高くなってきた人においては、妊娠の可能性を診断するために行われることがあります。

 子宮内膜検査

子宮内膜検査は、子宮内膜の厚さや状態を確認する検査です。40代になると、卵巣機能が低下しているため、子宮内膜の厚さが不足していることがあります。このため、子宮内膜検査を行うことで、受精卵着床しやすい状態かどうかを確認できます。

子宮内膜検査は、通常、月経周期の中で排卵が終わった直後から、次の月経開始の数日前までの期間に行います。検査の際には、専用の器具を用いて子宮口を広げ、子宮内膜にカメラを挿入し、画像を確認します。また、子宮内膜に対して細い管を挿入し、組織を採取して確認することもある検査です。

子宮内膜検査は、痛みを伴うことがありますが、一般的には短時間で終わるため、日常生活に支障をきたすことはありません。また、子宮内膜検査を行うことで、子宮内膜症や子宮内膜がんなどの疾患の早期発見にもつながります。検査については専門の医師に相談して決めましょう。

まとめ

女性にとって、妊娠や出産は特別な瞬間であり、大きなライフイベントです。そのためには妊活を行い、健康的な妊娠に向けた準備が欠かせません。本記事では、40代女性の妊娠に必要な検査について、わかりやすく解説しました。

40代女性の妊娠は確かに体の機能は低下するので、難しくなります。しかし、医療や不妊治療の進歩により、最近は40代で子供を授かる方も珍しいことではなくなりました。

多くの女性が子供を授かりたいけど授かれない悩みや不安を抱えていると思います。正しい知識と適切なアドバイスによって、健康的な妊活ができ、赤ちゃんを授かる可能性は十分あると信じています。少しでも悩みを解消し、幸せな妊娠・出産を迎えるお手伝いができればと思います。

40代女性の妊娠において大切なのは焦らずに自分のペースを守ることです。自分に合った妊娠への向き合い方を見つけ、健康な体を作るためにも、日頃からの生活習慣や食生活に気をつけましょう。気になることがあれば、信頼できる専門医に早めにご相談ください。

40代でも諦めずに、一人でも多くの方が希望を持って素敵な赤ちゃんとの出会いを迎えられるよう、心から応援しています。

助産師からのメッセージ

中友里恵

40代での妊娠は珍しいことではありませんが、子宮や卵巣機能の低下はどんな人でも起こってきます。妊活にはその方にとって最適で最短な妊娠を目指す戦略を考えていくことが近道です。とはいえ、検査だけでなはく、妊娠の継続や健やかな出産、育児のためにも健康な体づくりもとても大切です。ご自身の状況を確認して、状況に合った妊活ができるといいですね。

この記事を書いた人

東岡 えりこ

理学療法士
医療ライター

この記事を監修した人

中 友里恵