40代女性にオススメの妊活方法とは?タイミング法や不妊治療について

40代に入ると妊娠するのが難しくなってしまうことは、女性が悩むところです。しかし、最近では40代での女性の出産は珍しくなくなり、実際に40代での出産数は増えています。この記事では、40代女性に向けた妊活方法について解説しています。妊娠しやすい時期や排卵日を知るタイミング法から、不妊治療について解説しています。40代女性の妊活には、様々な方法がありますが、自分に合った方法を見つけて、40代女性が希望を持って妊活に取り組めるようになれるよう、詳しく解説していきます。

40代女性の妊活の現状

近年、妊娠年齢が高くなっている中、40代女性が妊活に取り組むことが増えています。しかし、40代に入ると妊娠率は下がり、どうしても流産染色体異常のリスクも高まります。不妊の頻度は25歳~29歳では8.9%、30~34歳では14.6%、35~39歳21.9%、40~44歳では28.9%との報告があり30歳から不妊症が増加し、自然に妊娠する確率が減っていることになります。そのため、不妊治療を考えるケースも増えています。

一方で、40代女性が妊活に取り組む上での心理的な負担やストレスも大きく、妊活に関する情報やサポートが必要な状況です。こうした現状を受けて、40代女性の妊活には、タイミング法や生活習慣の改善など、自分でできる方法から、不妊治療など、医療技術を活用する方法まで、様々な選択肢があります。こうした選択肢を知り、自分に合った方法で妊活に取り組むことが、40代女性が希望に向かって前進するために大切です。40代で妊娠を望む女性にとって、今までに何となく知っていた知識を正しく理解するところから取り組んでみましょう。

引用)日本生殖医学会
女性の加齢は不妊症にどんな影響を与えるのですか?

40代女性にオススメの妊活方法とは?タイミング法や不妊治療について

タイミング法の基本

タイミング法は、自然妊娠を目指す妊活方法の1つで、排卵日に性交渉を行うことで妊娠を促す方法です。費用がかからず、自分でできる方法として広く知られており、初めて妊活に取り組む方にもおすすめです。ただし、40代に入ると卵子の質が低下するため、タイミング法だけでは妊娠が難しい場合もあります。専門医の診察や不妊治療など、医療面も考慮した総合的な妊活が求められます。

妊娠しやすい時期や排卵日を知る方法

妊娠を望む女性にとって、自分の体のサイクルを知ることはとても重要です。個人差はありますが、以下の方法を組み合わせることで、妊娠しやすい時期や排卵日をおおよそ把握することができます。

  1. 基礎体温法:毎朝起床後、体温を測定し、グラフに記録することで、排卵日を予測する方法です。排卵日前は低温、排卵日後は高温になるため、体温の変化から排卵日を特定することができます。
  2. 排卵検査薬:尿中の排卵を示すLH(黄体形成ホルモン)の濃度を測定し、排卵日を予測する方法です。排卵検査薬は、市販されており、自宅で使用できます。
  3. 月経周期の長さ:生理が始まった日を1日目と数え、次の生理が始まるまでの日数を数えることで、月経周期の長さを知ることができます。平均的な周期は28日程度ですが、個人差があり、長さが異なることもあります。
  4. 生理周期の不規則さ:生理が不規則な場合は、排卵日を予測することが難しくなります。そのため、生理周期の不規則さを把握することが大切です。

40代女性の場合におけるタイミング法の注意点

40代女性は、卵子の質が低下しているため、妊娠が難しくなるとされています。以下では、40代女性の場合におけるタイミング法の注意点について解説します。

  1. できるだけ早めに始める:年齢が上がるにつれて、妊娠にかかる時間が長くなる傾向があります。できるだけ早めに始めて、焦らず、コツコツと取り組むことが大切です。
  2. 排卵日をできるだけ正確に把握する:排卵日を把握し、タイミング法できちんとアプローチすることが大切です。前もって、基礎体温法や排卵検査薬を用いて、排卵日をできるだけ正確に把握しておくことも大切です。
  3. パートナーとの協力:タイミング法においては、パートナーに基礎体温法や排卵検査薬を用いた排卵日の把握や、タイミングの頻度の調整、健康的なライフスタイルの共有などの協力が必要です。パートナーと共に、妊活に取り組むことで、、妊娠の可能性を高めることができます。パートナーとのコミュニケーションが大切になってきます。
  4. 健康的なライフスタイルを心掛ける:妊活中は、適度な運動やバランスの良い食事、十分な睡眠など、健康的なライフスタイルを心掛けることが大切です。体調を整えることで、妊娠しやすい環境を整えることができます。
40代女性にオススメの妊活方法とは?タイミング法や不妊治療について

不妊治療の種類と選び方

40代になると、妊活に時間がかかることが多く、タイミング法でもなかなか妊娠に至らない場合があります。そんな時には、不妊治療を受けることが方法として上がってきます。現在は不妊治療も進化し、様々な種類があります。人工授精体外受精顕微授精などが代表的な治療法です。しかし、治療法にはそれぞれメリットやデメリットがあり、選ぶ際には自身の状況や希望、費用などを考慮する必要があります。

ここでは、40代女性が不妊治療を選ぶ際のポイントや、代表的な不妊治療法の特徴や注意点を解説します。

不妊治療の種類について

治療法によって、妊娠率や費用、リスクなどが異なるため、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。以下では、代表的な不妊治療法について解説します。

  1. 人工授精 :排卵日に合わせて、精子を子宮内に注入する方法です。治療の流れとしては、排卵誘発剤を用いて排卵を誘発し、排卵後に精子を注入します。比較的安価で、体への負担も少ないため、初めて不妊治療に取り組む人に選ばれることが多いです。
  2. 体外受精:受精を体外で行う治療法です。卵子を採取して、精子と一緒に培養皿で受精させ、その後、受精卵を子宮内に戻すことで妊娠を促します。排卵誘発剤を用いるため、多くの卵子を取ることができ、妊娠率も比較的高い治療法です。しかし、費用が高い上、体への負担も大きいため、選択する際には慎重に検討する必要があります。
  3. 顕微授精:精子を選別し、卵子に直接注射する方法です。男性の精液に問題がある場合に、妊娠を促すために選ばれます。体外受精と同様に、排卵誘発剤を用いて卵子を採取します。妊娠率は体外受精よりもやや低いですが、治療費用は体外受精よりも安いことが多いです。
  4. 顕微授精と体外受精を組み合わせた治療:まず、顕微授精で精子を選別し、その後、受精した卵子を培養皿で育て、受精卵を子宮内に戻すことで妊娠を促します。妊娠率は体外受精より高い可能性があります。

40代女性において推奨される不妊治療方法

40代女性の場合、卵子の老化によって妊娠が難しくなるため、治療方法の選択は慎重に行う必要があります。40代女性において推奨されるのは、顕微授精や体外受精といった人工授精技術です。40代女性の場合、卵子の質が低下しているため、卵子の選別や凍結保存を行うことも効果的とされています。

ただし、40代女性における不妊治療は、妊娠までの道のりが険しく、高額な費用が予想されます。そのため、治療方法の選択は慎重に行い、不妊治療を受けることが本当に必要かどうかをよく考える必要があります。また、治療前には、十分なカウンセリングを受け、パートナーとともに治療に臨むことが重要です。専門医ともしっかり相談して選択をしていきましょう。

不妊治療における注意点

不妊治療は、妊娠を希望する人たちにとって、嬉しい結果をもたらす可能性があります。しかし、治療中には様々な注意点が存在します。詳しく解説していきます。

不妊治療を受ける際に注意しておきたいこと

まず、注意すべき点として、治療費や期間がかかることが挙げられます。また、不妊治療は体に負担がかかる場合があるため、十分に体調管理を行い、ストレスをためないように注意する必要があるでしょう。個人差はありますが、治療によっては、副作用が起こる場合があります。例えば、ホルモン治療の場合、副作用として頭痛やめまい、吐き気、イライラなどがみられます。また、体外受精などの手術的な治療を行う場合、手術後に痛みや出血、感染症のリスクがあることも考慮が必要です。

さらに、不妊治療における精神的な負担も大きいとされています。治療期間中は、妊娠の不安や期待感など、様々な感情が交互に訪れるため、精神的なサポートが必要になる場合があります。一人で抱え込みがちになってしまうので、パートナーとの協力も不可欠です。不妊治療を受ける際には、計画と情報収集が必要です。医師や専門家との十分なコミュニケーションを行い、安心して治療を受けることができるように進めていきましょう。

40代女性にオススメの妊活方法とは?タイミング法や不妊治療について

まとめ

40代女性の妊活は、年齢的なハードルがどうしても高くなります。しかし適切な方法で取り組むことで妊娠の可能性は高まります。タイミング法は、副作用もなく自然な方法で妊娠を目指すことができますが、年齢が上がるにつれてどうしても自然妊娠する確率が下がることは否めません。不妊治療には、体外受精や顕微授精などがありますが、副作用や費用、精神的な負担もあるため、慎重に選びましょう。また、パートナーとの協力や日常でのライフスタイルの改善なども妊活には欠かせない要素です。最も大切なのは、焦らずに自分に合った方法で妊娠を目指すことです。医師と相談しながら、冷静かつ積極的に妊活に取り組んでいきましょう。

助産師からのメッセージ

中友里恵

40代からの妊活は日本では珍しくなくなってきました。しかし、高齢妊活の場合、戦略はとても大事だと思います。自然妊娠を目指すことは可能ですが、期間を決めてステップアップな度も考慮して、貴重な時間を無駄にしないようにしていくことが大切です。そのためには自分とパートナーの心と体の状況を知ることが近道です。お仕事など忙しい年代だとは思いますが、プライベートも幸せになるために知識を入れつつ行動していきましょう。

この記事を書いた人

東岡 えりこ

理学療法士
医療ライター

この記事を監修した人

中 友里恵