あかりさん(34歳)& 竜平さん(38歳)NO.03

卒業生について

女性プロフィール
仮名:あかり
性別:女性
年齢:34歳
職業:専業主婦
趣味旅行、極真空手
妊活・不妊治療
1人目の治療
治療開始年齢:29歳
治療期間:2年半

タイミング法 :◯
人工受精 :◯
体外受精 :3回
       

男性プロフィール
仮名:竜平
性別:男性
年齢:38歳
職業:システムコンサルタント
趣味:登山、旅行、極真空手
妊活費用
総額:200万円

      
クリニック名: 大川レディースクリニック
※以下のインタビューは、あくまでの卒業生の感想であり、登場する個人・法人に関する感想として、1つの参考情報として頂けましたら幸いです。
妊活・不妊治療中の方へ 応援メッセージ

不妊治療 はまず自分たち夫婦の身体の状態を知ることからだと思うので気構えずに子どもが欲しいなと思ったら病院に行ってもいいと思います。

そこで何か原因があれば早いうちにわかってラッキーだと私は思います。
はじめの一歩はハードルが高いかもしれませんが、不妊治療 ではなくまずは自分の身体を知るためにクリニックへ行ってみてください。

インタビュー概要

2022年1月25日に、あかりさんにインタビューを行いました。29歳から治療を始められ、体外授精 3回目の時に OHSS を発症し、命の危険を乗り越えて、妊娠、出産されました。様々なご経験をご主人と一緒に分かち合い、職場の方からも協力してもらう秘訣を伺うことができました。あかりさん、貴重なお話をありがとうございました。
子授かりネットワーク Koshi

質問:不妊治療を始められたきっかけを教えてください。

Koshi

治療をしようと思ったきっかけを教えてください。

あかり

『もしかしたらできにくいのかもしれない。もうすぐ30歳になるし遅いよりも早い方がいいかな。』と思い、病院に通うことに決めました。

Koshi

迷って時間を過ごしてしまう方が多いように思いますが、すぐに切り替えられた理由はなんだったのでしょうか?

あかり

もう悩んでいるよりも行った方が早いなと。


私は多分あまり悩まなかったのが大きいと思うのですが、時間が経って、どんどん自分の年齢を重ねてっちゃうよりかは、『早いうちに病院に行って、治療した方が早くできるかな。』と思ったんで、主人にも相談して行ってみようと思いました。

Koshi

ご主人に相談されたんですね。
お子さんが欲しいけど、なかなか授からないから病院に行きたいということを話されてたということですか?

あかり

そうですね。半年経ってもできなかったので、「早い方がいいんじゃないか?」ということを話して、主人の方の検査も受けなきゃいけなくなっちゃうので、一応話しておいたほうがいいなと思って。

Koshi

あかりさんの不安な気持ちをご主人様に伝えられたコミュニケーションが素晴らしいですね。

質問:旦那様の協力について教えてください。

Koshi

やはりご主人様に言えないという方もいらっしゃると思います。
ご主人様に話されて、通院の了承を得たという感じでしょうか?

あかり

そうですね。
最初はやっぱり男性が検査をすることに抵抗があるみたいで、
「まだいいんじゃない?」って1回言っていたんですけど、
私としては行かないと『その分時間がもったいないんじゃないか』という気がして、年齢が上がるほど妊娠率が下がることを説明して、夫婦で話し合い通院することに決めました。

Koshi

最初はお一人で行かれたのですか?

あかり

最初は2人で行きました。
先生から治療の段階や検査について説明を聞くために最初は一緒に行ってもらいました。

質問:治療する病院を選ばれた理由を教えて下さい。

Koshi

通われる病院を決められたポイントを教えてくれますか?

あかり

一応、ネットでも「 不妊治療 」「病院」とかで調べました。

割と有名な新宿とかにある加藤レディースクリニックが有名って聞いたんですけど、松戸市から通うと1時間ちょっとなので、途中で自分で通うのが大変になってしまったら、それはちょっと違うなと思って。

近くで検索したら、松戸市でちょうど出てきたので、そこにあっさりと決めました。

Koshi

行ってみてどうでしたか?

あかり

最初はドキドキしました。 やっぱりハードルが高く思えて…。
でも行ってみたら、難しい検査は最初はせずに血液検査など馴染みのある検査だったので行ってみて、私は不安よりも『やっと前に進める。』というワクワクの方が大きかったです。

Koshi

先生から説明を受けて、『これから1歩前に進めるな。』という感じを持たれたんですかですか?

あかり

はい。そう思えたのは主人と2人で行ったことが大きかったかなと思います。

Koshi

1人だとご主人様に説明するのもどうしたらいいか困っちゃうこともありますね。
ご主人様と一緒に先生のお話を聞けると、いいですね。

先生からはどんなお話があったのでしょうか?

あかり

先生からは、まだ年齢が20代だったので「来るのが、早いね。」と驚かれたんです。

でも「半年でできなかったら治療というか、検査は受けた方がいいよ。」って言われて、受けることにしました。

Koshi

あかりさんも20代でアクションを起こせた理由は何ですか?

あかり

元々不妊治療についての知識があったわけじゃなかったのですが、主人と付き合っている期間が長かったので、
『そろそろ家族が欲しいな。』っていうのもあって、多分『子供が欲しい。』って気持ちが大きかったのかもしれないです。

年齢が上がっていくごとに妊娠できる可能性が下がっていくっていうのは知っていて、『何もせずにただ妊娠の可能性が下がっていくぐらいだったら、早く行った方が良いんじゃないか。』って思いました。

行動を起こさないでいるよりは、『欲しいなら、自分から動かないととダメかな。』って思ったのが大きいです。

質問:治療について教えて下さい。

Koshi

最初はどんな治療をされましたか?

あかり

私の場合は検査結果は全て問題がなくて、主人も検査したんですけど全く何も見つからず、私の場合は原因不明の不妊でした。

Koshi

検査の結果を受けて治療方針を決められたんですね。

あかり

原因がわからなかったので、タイミング法 で、先生から 排卵日を予測していただいて行いました。

その後、卵子のできる数が少なかったみたいなんで、私は 排卵誘発剤 で卵を育てたりとか薬を飲んでやって、タイミング法 を進めていきました。

その後、半年そのまま タイミング法 でやっていたんですけど、結果が出なかったので、「半年経ったからそろそろステップアップ しようか。」という話になって 人工授精 になりました。

あかり

そこで確か3.4回行ったんですけど、そこでも結果がでず、先生からも、「原因がわからないから、難しいな。」と言っていて…
「ステップアップ しよう。」と言うことになり、そこから 体外受精 をすることになりました。

あかり

体外受精 をするに当たって私もそこまで治療の段階が進むとは思っていなかったので、『1回 不妊治療 をお休みしたいな。』と思ったんですね。

メンタル面もきついなと思っていて。 それで3.4ヶ月くらい治療をお休みする間に『夫婦2人でしかできないことをしよう。』と旅行とか大人だけでしか泊まれない宿に泊まったりしてゆっくり過ごしました。

あかり

その後、治療を再開して初めての 体外受精 をしたんですけど、1回目はうまくいかなかったんですね。

2回目もうまく行かず、3回目ってなると、自分たちの中でもまさかここまで来ると思っていなかったので、3回目に入る前に「区切りをどうしようか。」と主人と話して、「あまりだらだら続けてもねー。」って話をしていたんです。お金もかかるので。



3回目で『今回を区切りに 不妊治療 をやめよう。』と主人と話して臨みました。

あかり

3回目に採卵 をしたら、卵巣が腫れてしまって。 OHSS になってしまって・・。

1、2回目の時もちょっとあったんですけど、3回目が卵巣は14センチまで腫れ上がり腹水が溜まり、お腹はまるで臨月の妊婦さんのようになってしまい、歩けなくなっちゃったので、入院になってしまったんですね。

お医者さんからは亡くなる可能性もあることや、卵巣捻転 して壊死 するかもしれないと言われ、絶対安静で半月ほど入院しました。

無事に安静にしてたら、良くなったんですけど。
退院して、1ヶ月くらい明けてから、採卵 していたものを戻して、今の息子に会えたんです。

あかり

3回目の時に原因がわかってきて、採卵してみたら、先生に「卵子がブヨブヨだ。」って言われて。
卵子の老化か何かで、「 顕微受精 する時に針を刺すと、卵が潰れて細胞がだめになっちゃう。」と言われて。最後に採卵する時に3個卵が取れても、受精卵 になるのが1個だけとか、確率が下がってたっていうのも最後にわかったみたいで。
私は結果的にそれが原因だったのかなって思います。

Koshi

命の危険があったのに治療を続けようと思えたのはなぜでしょうか?

あかり

OHSS の時に採卵 した卵で胚盤胞まで育ったのが1個だけだったので、その子を信じてあげたいなと思ったからです。

Koshi

治療を続ける秘訣を教えて下さい。

あかり

治療の周期の途中段階(採卵結果など着床確認前の段階)では落ち込まないこと。
夫婦2人の時間を楽しむことを忘れないことだと思います。

質問:不妊治療で大変だったことは何ですか?

Koshi

治療期間が2年半ですね。その間にステップアップ されたり、治療をお休みされたり、OHHS にかかられたり色々なことがあったんですね。治療期間で一番大変だったことは何ですか?

あかり

同じ時期や、私より後に結婚した友人がどんどん妊娠していくのが辛かったです。

あとは会社はわりと理解はあったんですけど、同僚の方はほとんど子どもがいたので、「子どもがいるとこうだよ」って言われちゃうと、少し辛かったです。

治療していることを伝えていても、何気ない悪気のない一言に落ち込むことがありました。

Koshi

治療の辛さよりもお子さんを授かれないということがお辛かったのですね。

あかり

そうですね。なんで自分だけっていう気持ちにやっぱりなってしまいます。

Koshi

メンタルがきつかったのに治療を頑張れた秘訣はなんですか?

あかり

それはやっぱり主人が一緒に頑張ってくれたっていうのが大きいです。

質問:ご主人のサポートについてお聞かせください。

Koshi

ご主人はどんな風にサポートしてくれましたか?

あかり

私は治療の途中では、『落ち込んだり、泣いたりしない。』って決めていたんですけど、妊娠できなかったってわかった時はやっぱり辛いので、一緒にいて話聞いてくれたのが支えになりました。

あとは、卵管造影 のような検査は少し怖かったので、検査後は、ご褒美じゃないですけど、焼肉とか美味しいもの食べに行こうとか主人が提案してくれて、私のモチベーションを上げてくれてました。

Koshi

夫婦で向き合って頑張られたんですね。ご主人に協力してもらいやすいように、何かされましたか?

あかり

何かしたとかはないけど、うちは主人の方が不妊治療 に対しても、自分でちゃんと調べて情報を得てくれるんですよ。

私より知っていることもあって。「こうらしいよ。」っていつも積極的に関わってくれました。

Koshi

ご主人はどういうところから情報を得ていたのですか?

あかり

主人はネットで調べてくれました。

例えば、私から聞いた内容で気になること、不妊治療の進め方とかを自分なりにネットで調べてくれていたようです。

ネットだと間違っている情報もあると思うので、「こう書いてあるけど、先生に聞いてみよう!」と言ってくれました。

質問:ご夫婦で話し合っておいたほうが良いことはありますか?

Koshi

ご夫婦で話し合っておいたほうが良いことはありますか?

あかり

やっぱり治療が続くと、『まただめだった。』ってどんどん辛い気持ちが重なります。

本当に辛いなら、2人でちゃんと話をして『一回お休みしよう。』とか『じゃあ、何を2人で楽しもうか。』とか、2人の時間だからこそできることを前向きに話し合っていた方が、治療を進めていくのに良いと思います。

Koshi

最初に3回とか決めることではなくて、治療を進めながら、「休みたい。」とか、「2人の時間を楽しもう。」などご主人様とその都度、話し合っていかれたのですね。

質問:治療にかかったお金について教えてください。

Koshi

治療にかかったお金のことを聞かせてください。

あかり

総額が200万位です。

よもぎ蒸し酵素風呂 にも何回か行きました。
あとは適度に運動をしたりサプリは飲んでいました。

Koshi

サプリは勧められたり、ご自身で情報を得たりして飲んでいらしたのですか?

あかり

葉酸 はやっぱりいいと聞いていたので、葉酸 と卵子の アンチエイジング にいいものを飲んでいました。

信頼できる先生だったのでサプリについて相談したところ「サプリを作っている会社は一緒なんだから、高いサプリじゃなくていいよ。」、「安いサプリでも続けることが大事。」と言われたので、私は高いサプリは飲んでいないです。

Koshi

助成金は申請されましたか?

あかり

ネットで調べて申請しました。

質問:お仕事との両立について教えてください。

Koshi

ずっとお仕事も続けられたんですね。職場の人には 不妊治療 をすることをどんな風にお話されたんですか?

あかり

私の場合は、不妊治療 の病院に行く段階でもう職場の同じチームの方に相談をしていたんです。

Koshi

早い段階でお話しされたんですね。

あかり

言っておかないと、『なんで休んでいるのか。』とか『なんで遅刻が多いか。』とか、変に体調不良とごまかしていくのって無理があると思うんです。

信頼関係も崩れてしまうと思うので。私はもともとチームの方と仲良く仕事をしていたので、言いやすい環境だったというのはあると思います。

先に「こういう状況です。」って話をしておいた方が、今後の仕事もコミュケーションを取りやすいし、信頼も得られると思うので、私は言ってよかったなとすごく思います。

Koshi

言われた方も信頼してもらってるんだなと思いますものね。勇気は必要なかったですか?

あかり

やっぱりちょっとは緊張したんですけど、皆さんお子さんがいたので、逆に言いやすいなと思って。

言ったらたまたまチーム4人のうち2人が不妊治療 している方だったので、そこがまた協力をしてもらいやすかったと思います。

意外と話してみたらこんなに不妊治療している人いたんだって知って。
逆に「色々相談にのるよ。」って言ってくれたんで、本当に話してよかったです。

Koshi

お仕事との両立はいかがでしたか?

あかり

同じ課の方に治療を始める際に相談したところ、偶然にも2人の方が不妊治療経験者だったので、通院での遅刻、早退、欠勤については理解がありました。

あかり

病院で半日お休み頂いたりすると、その分仕事が溜まっちゃうので、私の場合はパソコンを持って帰れたので、リモートで仕事が可能でした。

半日だったら「パソコン持って帰って、そのまま1日家で仕事します。」って言っていたので、どうしても家に帰って夜まで仕事をしないといけなくなることはあったんですが、そこまで大変というのはなかったです。

質問:ストレスの解消方法について教えてください。

Koshi

ストレスが溜まった時など、ご自身ではどんなリラックス方法をしてましたか?

あかり

3.4ヶ月くらい治療を1回お休みをして、その間に『夫婦2人でしかできないことをしよう。』という話をして、旅行とか大人しか行けないところに行ってゆっくりしました。

Koshi

周りに不妊治療している友人はいましたか?

あかり

私の場合は、仲良かった大学の友達が1回妊娠したんですけど、安定期入ってから死産になっちゃったんですね。

その子と久々にあって話をしていた時に、打ち明けようかなと思って話をしたら、その子も「私も 二人目不妊 になっちゃったから 体外受精 するんだよ。」って。
なので、私は話せる人がいましたけど、やっぱり実際は少ないと思います。

私は特にインスタグラムで知り合った不妊治療 している人同士で仲良くなって情報交換をしたり、メンタル面の愚痴を聞いてもらったりしていました。

質問:不妊に悩む方へのメッセージをお願いします。

Koshi

これから不妊治療を検討している方に、先輩としてアドバイスをいただけると嬉しいです。

あかり

不妊治療 ってどうしてもハードルが高いと思うんですよ。

最初の第一歩は怖いと思うし、認めたくないっていうのはあると思うんですけど。やっぱりまず自分の体を知っていくことってとても大事なことだと思うんです。

あまり放っておくと、 『病気があって、子供ができない体になっちゃってからじゃ遅い。』と思うんです。
だから、まず自分の体を知る感覚で病院に行ってみることが大事かなって。あまり身構えずに行って欲しいなと思います。

あかり

不妊治療 をしている人に『ここだけは気にしない方がいい。』と言いたいことがあって。

受精卵 のグレード があるんですけど、グレード がウチは細かく出てなかったんですけど、ABCとかあって。
今回息子ができた時が、Cだっだんですね。

Cの場合って可能性が結構低いんですよね。
でも、ここで落ち込んじゃうと、『せっかくできた子がかわいそうだ。』と思って、落ち込まずに信じてあげて卵を戻そうというのを決めたんですけど。

先生からもあまり グレード が低いと「戻さなくて良いんじゃない?」と言われちゃうんですけど、そうしてできた子だったので。

インスタを見ていると、『 グレード が悪かった。』って落ち込んでいる人が多かったんですね。
だから、『あんまり グレード は気にしなくていいんじゃないかな。』と思っていて。

グレード が低いからわが子が病気になるということもないので。
うちの子もCだったけど大きく産まれて健康に育っているので。

なので『 グレード は気にしないで。』と私もインスタで伝えたりしています。

何件か、フォロワーじゃない方から、受精卵の グレード っていうハッシュタグで探して投稿を見に来ましたっていう人が、「今回受精卵の グレード が低かったけど、勇気づけられました。」というコメントがあったので、今回伝えたいなと思いました。