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不妊の心配はありませんでした
男性不妊や男性不妊の要因になり得る症状があるので、産婦人科または泌尿器科の受診をしてみましょう。
不妊や将来の不妊のリスクがあるので産婦人科への受診をお勧めします。
現在は明らかな異常はなさそうですがストレスや生活習慣も精子の健康状態に影響します。今後も心身の体調を整えて過ごしてください。
体調管理を続けて、気になる症状が見られたり35歳以上であれば半年、35歳未満で1年以上、妊娠に至らないようであれば産婦人科の受診を検討してください。
不妊の原因は男性側も約50%あります。一度受診をしてみましょう。また、生活習慣も精子の健康状態に関わるので、生活の見直しを行いましょう。
現在の状況を早く知ることで、大事な時間を無駄にせず妊活に取り組むことができます。また、婦人科疾患の早期発見や治療にも繋がります。
不妊の原因は男性側も約50%あります。気になる症状があれば放置せず早めに受診しましょう。他人と比較することが難しくご自身で判断がつきにくいかとおもいますが、早く行動することでご夫婦にとって良い結果になることも多いです。
定期的な夫婦生活があれば、1年以内に80%が妊娠に至ります。ご自身の年齢や妊娠したいタイミングによって、産婦人科の受診も検討してください。
はじめに
妊活を行う上で男性側の精子の健康状態はとても大切です。男性不妊は女性と比較すると自覚症状が乏しい点や、見た目ではわからないことも多いです。医師監修の男性不妊セルフチェックがありますので、まずはチェックしてみましょう。男性不妊の検査や治療についても詳しく説明していきます。
男性不妊症とは
定期的な夫婦生活があるのにも関わらず1年経っても妊娠に至らない状況を不妊症といいます。そのうち男性側に何らかの原因があることを「男性不妊症」と呼びます。カップルの約50%は男性に原因があると言われています。
男性不妊症の原因と種類
男性不妊症の種類には大きく3つに分けることができます。
① 精子を作る機能が低下(造精機能障害)
男性不妊の約80~90%が造精機能障害であると言われますがそのほとんどが原因不明です。
精巣や内分泌の異常によって起こります。精子の数が少ない、またはない、精子の運動率が悪いなどの所見があり、不妊の原因となります。精液検査の所見が悪い場合は、精査を行っていきます。
精索静脈瘤があると精巣内の血流の悪化や温度の上昇、活性酸素の増加、精巣内の低酸素状態が起こり精子の数や運動率は低下します。その他、停留睾丸、精巣炎、精巣腫瘍、下垂体ホルモンの低下によるものもあります。
精巣静脈瘤
精巣静脈が逆流を起こして拡張した状態です。一般男性の約10〜20%にみられ、男性不妊の約30〜40%にみられます。一般的に陰嚢内はお腹の中よりも3℃ほど温度が低く、精巣はその低い温度環境の中で精子を作ります。静脈瘤があると逆流した血液により精巣が温められ、精子の形成に障害が生じます。その他、活性酸素の増加、精巣内の低酸素状態が起こり造精機能の低下や運動率の低下、精子のDNAの損傷が起こります。解剖生理の特徴として約80%が左側に認められます。
② 勃起や射精ができない(性機能障害)
勃起や射精ができない性機能障害は、夫婦生活を満足に行うことができず不妊症の原因になります。心因性によるものや内分泌異常によるものなどがあります。
・勃起障害
勃起障害(ED)とは、セックスを行うのに十分な勃起を維持できないことをいいます。年齢を重ねるごとに有病率は上がることがわかっています。勃起はリラックスした状態(副交感神経優位)の時に起こりやすいものです。
女性の排卵日付近にタイミング法を行う時に、プレッシャーを強く感じることで交感神経が優位となってしまうと、勃起がしづらくなることもあります。また、糖尿病などの内分泌疾患などが背景にあり、このような症状を起こすこともあります。
・射精障害
勃起はできても、射精ができない場合もあります。 その中で「腟内射精障害」が増加しています。 腟内射精障害とは、マスターベーションでは射精できるのにも関わらず、性行為中に射精できない状態です。勃起障害と比較すると射精障害は治療が困難で、時間を要すことが多いです。
③ 精子の通り道が詰まっている(精路閉塞障害)
作られた精子が通るための精管などが途中で詰まっていて、射精はできても精子が 排出されない状態です。射精はできるので、自覚症状がありません。
④ その他(日常の生活習慣)
サウナ
精巣内は体温よりも低い温度の環境のなかで精子を作るので、精巣の温度が上がると精子の健康状態に悪影響が及びます。
高熱
風邪やインフルエンザ等で高熱を出した場合、一時的に精子を作る機能は低下したとしても、数ヶ月で改善されます。心配な高熱は思春期以降におたふく風邪(ムンプス)にかかった時です。おたふく風邪の原因であるムンプスウィルスが精巣に炎症を起こしムンプス精巣炎になると、造精機能が低下し最悪の場合は無精子症になることが知られています。
遺伝
男性の染色体は46XYであり、精子は23Xまたは23Yです。精子を作る機能はY染色体にあります。一部の無精子症の男性にはY染色体のAZFという領域が欠けていること(欠失)が報告されています。このような染色体の異常がないか検査を行うことがあります。
男性不妊症の検査
男性不妊症の検査は女性の不妊症と比較をすると検査をする項目は限られています。まずは精液検査から行うことが一般的です。
精液検査
- 数日間の禁欲をした後に、自宅または産婦人科や泌尿器科にてマスターベーションで精液を採取して、クリニックで渡される指定の容器に入れて持参します。
- 自宅で採取の場合、採取から2〜3時間以内に持参するように言われることが多いです。
精液検査でチェックする項目と下限基準値(2021年WHOマニュアル改訂 )
- 精液量(mL) 1.4mL
- 精子濃度(百万/mL)1600万
- 総精子数(百万/mL) 3900万
- 運動率(%) 42%
- 前身運動率(%) 30%
- 生存率(%) 54%
- 正常形態率(%) 4%
2021年にWHOの精液検査の基準マニュアルが改定されました。この数字を上回っていても自然妊娠が必ずできると言うことではなく、また低いからといって自然妊娠が不可能ということでもありません。あくまで参考値になります。
精子は体調の影響を受けやすいので、定期的に検査を行うこともあります。精子の状態によっては初めから高度生殖医療が最善の場合や、泌尿器科での検査や治療、手術が必要になることもあります。ただ、シンプルな検査といっても産婦人科や泌尿器科にいくことに抵抗がある男性も少なくありません。メンズルーペといってスマホアプリと連動して自分で精子を観察することができるキットや、自宅で採取した精子を送ると解析してくれるキットもあり、ネットで購入も可能です。
超音波検査
臥位や立位の姿勢でエコーをあてて、精巣の大きさや、石灰化、精索静脈瘤を有無を調べることができます。 稀に精巣がんが見つかることもあります。
精巣の大きさ
精巣の大きさや左右差をみます。正常な精巣は3〜4cmくらいのラグビーボールのような形をしています。
精巣の石灰化
巣の石灰化の有無や程度をみます。
血液検査(ホルモン検査)
男性ホルモン(テストステロン)や、下垂体ホルモン(LH、FSH)、プロラクチンなどの値をみます。下垂体ホルモンが低いと精子を作る機能が低下しますが、生まれつき精巣の機能に異常がある場合は下垂体ホルモンが上昇することがあります。
性感染症検査
性感染症の検査は不妊の原因だけでなく、生まれてくる赤ちゃんの健康状態に影響が出ることもあるので事前に検査をしておくことが大切です。セックスによりパートナーにもうつす恐れがあり、女性の不妊の原因になりうることがあります。
男性不妊症の治療方法
男性不妊症の治療法は不妊症となる原因によってアプローチの方法が変わってきます。薬物療法や手術を行います。
精子を作る機能が低下している(造精機能障害)
造精機能障害は原因不明のことも多く、原因不明で精子の数や運動率が低下している場合はサプリや漢方の内服や、生活習慣の改善などがあります。
ホルモンの低下による場合は、下垂体ホルモンや男性ホルモンの注射を行うことで改善がみられることがあります。
精索静脈瘤は精巣静脈を結紮や切断をする手術を行い逆流を防止します。高度の乏精子症や無精子症では精巣上体や精管を切開して精子を採取するTESEなどを行い、回収した精子で体外受精を行うことができます。
勃起や射精ができない(性機能障害)
PDE-5阻害薬などの治療薬やカウンセリング、器具を用いたトレーニング治療を行います。性交が難しい場合は、マスターベーションにより得られた精子で人工授精をすることもできます。また、精巣上体や精巣から精子を採取して、人工授精や体外受精を行う方法もあります。
精子の通り道が詰まっている(精路閉塞障害)
詰まっている精巣上体や精管をつなぎ直す手術があります。
また、精路閉塞障害におよる無精子症の場合は、精巣上体や精管を切開して精子を採取するTESEなどを行うと精子が回収できる可能性があります。
助産師より
近年、男性不妊症は増加しており、原因も多様であることがわかりました。女性側の異常は症状に現れやすいので病院に行くきっかけがありますが、、男性は自覚症状がないことも多いです。自分に不妊の原因があるとわかった時の男性の落ち込みは女性よりも強いことも多くパートナーシップもとても大切です。
自宅で妊活をしている方は、女性の体調管理に重点をおきがちです。よって男性側の異常の発見や検査が遅れてしまうことがあります。できるだけ早期に適切な検査や治療を行うことが、大事な時間を無駄にせずに妊活を行うことができます。