内容
不妊鍼灸の施術で多くのカップルを妊娠に導いてきた筆者が、不妊治療クリニックだけに頼らず自身で妊娠力を高めていくための、不妊鍼灸を含めた体質改善方法や、現代の日本人の妊活や不妊治療の特徴について感じること、不妊が減らない理由、妊活の心構えについて述べています。実際に不妊鍼灸を取り入れて妊娠された症例もたくさん紹介されています。
1 | 歯止めがかからない不妊に悩むカップル急増! |
2 | どうしています?妊活中の栄養補給と呼吸法 |
3 | びっくり症例集!? |
4 | ご主人!?何を迷っているんですか? |
5 | これこそが不妊からの脱却法だ! |
はじめに
私が日々の不妊患者さんの施術の中で「もう少し頑張っていたら」「もっと人割について学ぶことや行動がしっかりしていたら」と治療家である私自身が悔しい思いがこみ上げてくることもしばしばあるわけです。数多の不妊患者さんを診て施術して感じることは壁にぶつかるとできない理由を並べて赤ちゃんをあきらめてしまう患者さんがいることです。
一方、年齢や卵の質なんか関係ない、かかる治療費も人生のほんの数年間のことで夢に向かい消費する患者さん、圧倒的に後者の患者さんが妊娠率は高く赤ちゃんを抱いているのです。 今の日本の直面している最大の問題は少子高齢化です。
子供が少ないと言う事は人口が減少し生産力がダウンし高齢者が増加し続け、大都市以外の地域では過疎化が当たり前になります。AI化が進むにつれ会社ではリストラも顕著になり格差社会になることが目に見えています。高齢化を止める事はできません。
しかし少子化を止めることはできるのに高齢者には手厚く、不妊を始め子供を増やす策は極めて薄い現実があります。国は将来の社会保障は大丈夫と言っていますが、どの視点から見ても大丈夫なわけがないのです。そんな時代に迷わず挑戦し、すべてを傾注し妊活に勤しむ人こそ早く子宝に恵まれることが重要なのです。 不妊に悩んでいるとき、困っているとき、そんなときの支えや頼みの綱になるために不妊鍼灸師がいるのです。
本について
項目 | 詳細 |
単行本 | 140ページ |
監修 | 金子 弘喜 |
出版社 | ギャラクシーブックス |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | |
ISBN-13 | 978-4866665863 |
発売日 | 2020/7/7 |
梱包サイズ | 18.9×13×0.9cm |
あとがき
人は病気になると、検査をしてお薬を処方して治療しながらから必要であれば入院して入院して手術をしますが、その病気がある程度良くなるのか治るのか治らないのかの経過をたどります。 一方、不妊症の患者さんはパートナーとともに妊娠を目指すことで授かるか否かになります。
不妊症は病気の範疇ではありませんが病気の治療と治療経過は同様ですがゴールがまるで異なると言うことなのです。そのことから、私が数多の不妊患者さんと接しお話を聞き施術をする中で不妊の施術は、一般的な施術とはまるで異なるということを痛感したのです。
本編でお話しした通り今の日本の不妊患者さんの受け入れ体制では赤ちゃんは増える事はないと思います。ただ、そこの過酷な妊活をしっかりと受け止め乗り越えることで夢は必ず叶います。何かの縁でカップルになったりそこから家族が増えた方が人生のモチベーションも上がりなんといっても楽しい、その夢に向かい邁進していただきたいと切に思っています。
助産師からのメッセージ
妊活は不妊治療クリニックに行って医療者や胚培養士に任せるだけでなく、日頃の生活習慣の改善に鍼灸や漢方、サプリなども取り入れながら、同時進行で行っていくことも、ご自身の体を改善しながら妊娠に導くための選択肢です。
不妊治療鍼の先生の立場からたくさんのカップルを見てきて感じたことや課題を述べていて、専門家としての熱い思いを感じました。妊娠したいというカップルのお気持ちと同じくらい、「妊娠に導く力になりたい!」と妊活や不妊治療に携わる者も強く思っているのです。
受け身ではなく、何が自分にとって心地良いのか?ストレスなのか?自分との対話もとても大切です。不妊鍼灸を探すときのポイントや取り入れ方も教えてくれているので、ご自身の体に不調を感じたり、治療以外にできることはやりたい!と思われる方は選択肢として取り入れてみるのも良いと感じます。
また筆者が長年、中学生の柔道部の子どもたちの施術にも携わっていることから、子どもを持つということ、子育てとは?といった赤ちゃんを授かることができた先の心構えについても述べていて、少子化を止めるだけでなく、子どもたちが力強く幸せに育つ社会になってほしいと強く願う気持ちが伝わってきました。