内容
各リープの赤ちゃんに最適なあやし方、知育、遊び、おもちゃを網羅数々の賞を受賞している世界的ベストセラー「不思議な週齢ワンダーウィーク〜The Wonder Weeks〜」
赤ちゃんはみんな決まった週齢のときに知能の成長期 (通称「メンタルリープ」) に入って、超ぐずりやすくなります。本書ではこのような赤ちゃんの 8 つのぐずり期を上手に乗り越えて知能の発達を促す方法を解説しています。赤ちゃんが泣き止まなくなったり、おっぱいを飲んでくれなくなったり、中々寝てくれなくて悩むママやパパはたくさんいますが、本書はその本当の理由をお伝えし、そのときにお子さんの内面でどんな変化が起きているのかを明らかにします。
序章 | 本書について |
はじめに | |
第1章 | 赤ちゃんの発達のメカニズム |
第2章 | 新生児〜初めての世界〜 |
第3章 | 生後5週頃 五感の世界への入口 |
第4章 | 生後8週頃 パターンの世界への入口 |
第5章 | 生後12週頃 推移の世界への世界への入口 |
第6章 | 生後19週頃 出来事の世界への世界への入口 |
第7章 | 生後26週頃 関係の世界への入口 |
第8章 | 生後37週頃 分類の世界への入口 |
第9章 | 生後46週頃 順序の世界への入口 |
第10章 | 生後55週頃 工程の世界への入口 |
おわりに | 不思議な週齢はまだまだ続く |
はじめに
夜中に突然の大きな物音で目を覚ましたママは、布団から飛び出てベビーベットへと駆け寄ります。すると、赤ら顔の小さな赤ちゃんが両手のこぶしをギュッと握りしめながら泣いています。ママはすぐさま赤ちゃんを抱き上げ、ヨシヨシとあやしますが泣き止んでくれません。そこでおっぱいを飲ませたり、おむつを変えたり、体を優しく揺すったりしてどうにかあやそうとしますが、一向に泣き止む気配がありません。そして、ママはだんだん「どこか悪いところでもあるのかしら?」「私が何かしてしまっているのかしら?」などと心配になってきます。
このように赤ちゃんが泣き止まなくなってママが心配したり、疲弊したり、苛立ったり、罪悪感を感じるのはよくあることです。ときには赤ちゃんに対してカッとなってしまうことさえあるかもしれません。また、泣き止まない赤ちゃんへの対応を巡ってママとパパの意見が食い違い、夫婦ゲンカになることもあります。そんなときに家族や友人、ましてや赤の他人がおせっかいなアドバイスをすると事態はさらに悪化してしまいます。例えば「そのまま泣かせておけば肺が強くなる」などと言う人がいますが、そんなことを聞かされてもママの問題は何も解決されません。問題から目をそむけているだけで、問題そのものがなくなるわけではないからです。
赤ちゃんが泣き止まなくなるのには理由がある
私たちは35年間にわたって赤ちゃんの発達過程と育児を研究してきました。そして今までたくさんの家庭の育児を観察し、ママたちへのインタビュー調査を幾度なく行ってきた結果、全てのママがときどき赤ちゃんが泣き止まなくなる現象に悩まされている事実を突き止めました。 実は私たちも驚いたのですが、赤ちゃんというのはみんな決まった時期に泣いたり、ぐずったり、駄々をこねたりする問題児になるのです。私たちは更に研究を重ねた結果、このぐずりやすくなる時期(以下「ベビーブルー」と呼ぶ)をほぼ週齢単位で予測できるようになりました。
ベビーブルーの時期に赤ちゃんが泣きわめくのには理由があります。それは赤ちゃんの知能が急激に発達して、あらゆる感覚がガラリと変わってしまい、その急激な変化に戸惑うからです。ただし赤ちゃんはそれがきっかけで、今までできなかった色々なことができるようになります。つまり赤ちゃんがぐずりやすくなるのは、これから目覚ましい進歩を遂げる合図なのです。とは言え、そのときに赤ちゃんが真っ先に感じるのは、まるで一夜にして新たな世界に足を踏み入れたかのように、全てが変わってしまったという感覚です。だから精神的に動揺してベビーブルーになるのです。
みなさんも知ってのとおり、子どもの体や体の一部が急激に成長する現象や時期のことを成長期と言います。赤ちゃんの背はしばらく全く伸びなかったのに、たった一晩で急に何ミリも伸びたりしますが、これも広義の成長期です。研究の結果、子どもの知能の発達過程においても、これと基本的に同じ現象が起こることが明らかになりました。神経学の研究により、人間の赤ちゃんの脳には、生後20ヶ月までに、何度か急成長する時期があることが分かっています。概して、このような脳の急成長が起こると、その直後に赤ちゃんの知能が飛躍的に発達するメンタルリープという現象が起こります。
メンタルリープ(以下「リープ」と略す場面あり)は生後一歳頃までに全部で8回訪れます。本書では、メンタルリープを経るごとにガラリと変わる赤ちゃんの世界について解説しています。また各リープがきっかけで芽生える知能や可能となる行為の数々も紹介します。
本について
項目 | 詳細 |
Kindle版 | 322ページ |
著者 | F. プローイユ, H.ヴァン・デ・リート |
翻訳 | 石川 卓磨 X:メンタルリープ兄妹 Instagram:メンタルリープの妹 |
出版社 | Kindle |
言語 | 日本語 |
発売日 | 2015/12/14 |
助産師からのメッセージ
最愛の赤ちゃんがおっぱいをあげても、オムツを変えても、一向に泣き止まなかったり、ぐずっていると理由やケアの仕方がわからずに、ママも悲しくなってしまい、つい自分を責めてしまったり、パパと喧嘩になってしまったりしてしまうものです。
この本は、赤ちゃんのぐずりは、メンタルリープと呼ばれる赤ちゃんの内面で起きている発達のために起きていることを段階に合わせた解説でしてくれています。
ぐずりにも理由があることがわかると、適切なケアをし、その成長を見守ることができると思います。
自信を持って楽しんで子育てをするために支えになる一冊です。