卒業生について
クリニック名: 長野県諏訪郡下諏訪町
※以下のインタビューは、あくまでの卒業生の感想であり、登場する個人・法人に関する感想として、1つの参考情報として頂けましたら幸いです。
不妊治療を始めて思った事が、まさか自分が治療をすることになるとは思いもしなかった事です。
きっと誰しもがそうだと思います。周りの友達、知り合いがどんどん子供が産まれ置いてかれてる気持ちになるかと思います。
治療は早い方がいい、35歳からの出産にはリスクがある事も事実だと思います。でも、マイナスなことばかり考えないようにしましょう。
私もそうしてきました。子供が出来ない期間、夫と2人で楽しく過ごさせてもらいました。将来、私たちのところに来る子供がくれた時間だと思っています。
子供が産まれて大人になるまで夫婦2人きりになる時間はめっきり減るでしょう。その時間を他の人たちよりも多めにくれたんだと思います。
なので、私たちのもとに来てくれた時は存分に愛してあげましょう。私もまだ迎えることが出来ていませんが、来てくれた時の事を想像しながら待ってあげるのもいいかもしれません。
インタビュー概要
質問:不妊治療を始められたきっかけを教えてください。
治療をしようと思われたきっかけを教えてください。
私達夫婦は若くして結婚しました。私が21歳、主人が24歳の時です。
結婚当初はお互い若いこともあり、子供を作るという事を深くは考えていませんでした。
当時は一緒にいればそのうちできる、25歳までには出来ると、今思えばどこにそんな根拠があったのかと思いますが…。お互い好きな事ををし歳を重ねていきました。
夫の両親からは少しずつ子供の事を聞かれるようになりました。私はまだ仕事も遊びもしたかった為、あまり耳を傾けることはありませんでした。
そうこうしているうちに25歳も過ぎ、それでも30歳までには出来るでしょうと思っていたのですが、ここまで出来ないものなのかと疑問に思うようにもなりました。
そして28歳になった頃、お互い子供が欲しいと意識するようになり、ここまで子供が出来ないのはきっと原因があるはずと思い、それをきっかけに不妊治療をスタートすることになりました。
その後、仕事との両立が難しくなり3年ほどで不妊治療を一旦中断する事にしました。
34歳の時、夫と話し合いもう一度不妊治療を頑張ってみようと言う話になりました。
その中で前回、仕事との両立が出来なかった事、今の職場は男性が多いため、休みを取るのに気を使ってしまうなど不安な面があるという事を伝えました。
夫は「少しでも不安があって不妊治療に踏み出せないのであれば仕事を辞めてもいいよ」と言ってくれました。
夫のその一言で一旦不妊治療から退いて踏み出しにくかった私の悩みが消え、また治療を頑張れる気持ちにしてくれました。
質問:治療の流れを教えてください。
治療の流れについて教えて下さい。
病院では、 体外受精 をする患者は勉強会が必須になっています。
そこで病院の治療方針を勉強し、自分はどのような治療をしたいか考えます。
タイミング法 で妊娠に至らなかった私たちは、次のステップ 体外受精 に進みました。
体内受精をなぜしなかったかというと、「性交後検査 が良好で精子が自力で子宮まで到達する力があり、精子を直接子宮まで届ける 人工授精 はあまり意味がない」との病院の見解でしたので、次の治療を 体外受精 にすることにしました。
体外受精 は生理2日目に受診、そのあと3回ほど通い、採卵できる大きさになっているか確認しました。
採卵可能なサイズになっていたので、採卵日を決め、採卵に挑みました。
採卵は 静脈麻酔 をし 採卵 してもらいます。無事採卵が出来たので主人に採精をしてもらいました。
後日、受精の確認をして無事受精出来ていたので、採卵から2日後に 胚移植 をしました。胚移植 は麻酔はありませんでした。
移植後3時間ほどベットで安静にしていました。移植後は処方された 黄体ホルモン剤 や 子宮伸縮抑制剤 などを飲みました。
移植後12日後に着床確認をしました。その後胎嚢 の確認などありましたが、経過が思わしくなく今回は流産となりました。
質問:クリニックを選ばれたポイントを3つ教えてください。
クリニックを選ばれたポイント3つとその理由を教えてください。
1、不妊治療で有名な病院だった事。もう少し近い市町村にも不妊治療のクリニックはあったのですが、実績が圧倒的にあったので選びました。
2、病院のスタッフの方々がとても丁寧で安心できた。私自身人見知り、乱暴な話し方をされるのが苦手なため、病院のスタッフの雰囲気は大切なポイントでした。
3、主治医が不妊治療にたいしてとても熱心な方だった。人気の病院の為、診察時間は非常に速いです。その中でも不妊に悩んでいる人の為に頑張ってくださってる先生の気持ちが感じられました。この先生にすべてお任せしようという気持ちになりました。
質問:不妊治療以外で取り組んだことはなんですか?
不妊治療以外で取り組んだことはありますか?
とにかく運動をしました。妊娠、出産する時に体力が必要だと思ったので。
質問:大変だったことはどんなことでしたか?(検査・治療・お金・メンタル・仕事・・・)
検査・治療・お金・メンタル・仕事などで大変だったことはどんなことでしたか?
仕事との両立が大変でした。
最初に治療を始めた頃は仕事をしながらの治療だったので、仕事が終わったら予約時間に間に合うように帰ったり、ステップアップ の為、病院を変えた際は自宅から高速を使って、1時間以上の場所にあったため、午前中休みをもらったり、直前の休暇になったりと職場に気を使う事が多かったです。
職場の方は理解はしてくれていましたが、私が精神的に持たずに一度治療を断念しました。
次の職場は、男性が多く、仕事もほかの方に任せるには難しいポジションだった為、不妊治療に踏み出せずにいました。
そんな中、夫から不妊治療もう一度頑張ってみないかと話があり、私が踏みだせない理由話すと、仕事との両立で、少しでも不安があって不妊治療に踏み出せないのであれば仕事を辞めてもいいよと言ってくれました。
夫がそう言ってくれたおかげで、仕事との両立で不安に思っていた気持ちがなくなり、仕事を辞めて不妊治療に専念することが出来ました。
辞める際、職場の方に不妊治療で退職する旨を伝えたところ頑張れと言ってもらえ嬉しかったことを覚えております。
後は病院まで高速で1時間以上かかってしまうのですが、夫が毎回運転をしてくれて、とても協力的で助かっています。
質問:お金について教えてください。
お金について教えてください。
体外受精までにかかった費用(タイミング法~体外受精前まで)¥63,545・体外受精¥442,167・着床確認~胎嚢確認¥29,178・流産(子宮内除去術)~経過受診¥49,266
・特定不妊治療の助成金:県 30万円、市 10万円 ・市のみ一般不妊治療の助成金(体内受精と不妊検査が対象で不妊検査に申請しました)5万円 ・交通費 高速道路代がトータル5万円ほどかかっています。
節約のためにたまに一般道路でドライブがてら帰ることもありました。
質問:治療を続ける秘訣を教えてください。
治療を続ける秘訣を教えてください。
とにかく、二人で同じ時間を共有する事が大事だと思います。
不妊治療は妻だけ夫だけの問題ではなく、2人で乗り越えて行かなければならないと思います。
私たちはもともと一緒に山に登ったり、マラソンをしたりしていました。
いろいろ出来るうちに2人で楽しむことを大事にしました。
山に登ればきれいな景色に癒されたり、マラソンをすれば走れた達成感と走った分だけ好きなものを食べるなどストレス発散になりました。
治療だけの事を考えず、一瞬でも忘れる時間が大切だなと感じました。
また、遠くの病院に行くので、せっかくだから診察が終わったら遊ぶ計画や近くの山に登る計画を立てたり、おいしい物を食べたりもしました。
そのおかげで病院に行くのも苦ではなくなりました。
質問:ご夫婦で話し合ったことはどんなことでしたか?
ご夫婦で話し合ったことはどんなことでしたか?
この先どういう結果になるかわからないけれど、今できる治療を精一杯頑張ろうと話しています。
質問:夫婦のコミュニケーションで意識していたことはなんですか?
質問:夫婦のコミュニケーションで意識していたことはなんですか?
治療内容をしっかり共有するように心がけていました。後はいつも通りふざけあったりしていました。
夫婦のコミュニケーションで意識している事はありません。普段通りです。
ただ私の両親には不妊治療に関して妻の前では話をしないようにお願いをしています。
質問:お互いのサポートで嬉しかったことはなんですか?
奥さま、ご主人様それぞれのサポートで嬉しかったことはなんですか?
ほぼ一緒に通院してくれました。
治療を始めた時期がちょうど新型コロナウイルスが流行していたころで、病院には診察者しか入いることが出来ませんでした。
普通の診察でも1時間から2時間、移植時は5時間ほど夫は車などうまい事時間を潰して待っていてくれました。
そのうえ往復の運転もしてくれていたのでとても助かりました。
後は体を気遣ってくれ、重い物を持ってくれたり、食器洗いをしてくれたりしました。
基本的には私の意志を尊重してくれた事です。
不妊治療のタイミング、 体外受精 に踏み切るタイミング、治療内容の共有等々全て話し合いの上で私の意志に沿って進めることができました。
仕事の都合等もあるので、そこはその通りに進めることができて嬉しい、と言うよりは助かった部分がありました。
後は不妊治療においては、妻に対しての治療の部分が多くなりますので、妻からのサポートではなく、妻へのサポートに徹するよう心掛けました。
質問:ご夫婦で取り組んだことを教えてくだい。
ご夫婦で取り組まれたことはなんですか?
体外受精 の治療に入ると決めてから、体の為に2人でにお酒を辞めました。
質問:治療中のストレス解消方法について教えてください。
どんなことでストレスを解消していましたか?
体を動かして、美味しいごはんを食べます。
質問:お仕事との両立について教えてください。
仕事との両立はいかがでしたか?
仕事との両立は出来ませんでした。職場の方には不妊治療の事を伝え、気にしなくていいとの言葉をもらいましたが、仕事を定期的に休まなければならない、直前に休暇連絡を取る必要があったりし、申し訳なさと精神的にきつくなり、仕事をしながらの治療はあきらめました。
不妊治療に対して、職場がどういった認識であるかはわかりません。応援してくれる職場もあればそうでないこともあると思います。でも、どうしたいかは自分達が決めることだと私は思います。
勤務先の支援体制はいかがでしたでしょうか?
最初の職場では仕事(私は派遣社員でした)をしながら不妊治療していたころは、担当者に不妊治療をしていきたいと伝えました。
治療を始めたら直前の休暇をお願いすることがある事も伝えました。
ありがたいことに同じ職場の方も担当も不妊治療にたいして理解をしてくれました。
その次の職場では以前、不妊治療と仕事の両立が出来なかったため、不妊治療を再開する為退職させていただくことを伝えました。その時は頑張れと言ってもらえました。
質問:不妊の治療をされている方や検討されている方へのアドバイスをお願いします。
不妊の治療をされている方や検討されている方へのアドバイスをお願いします。
不妊治療を始めて思った事が、まさか自分が治療をすることになるとは思いもしなかった事です。きっと誰しもがそうだと思います。
周りの友達、知り合いがどんどん子供が産まれ置いてかれてる気持ちになるかと思います。
治療は早い方がいい35歳からの出産にはリスクがある事も事実だと思います。でも、マイナスなことばかり考えないようにしましょう。私もそうしてきました。
子供が出来ない期間、夫と2人で楽しく過ごさせてもらいました。将来、私たちのところに来る子供がくれた時間だと思っています。
子供が産まれて大人になるまで夫婦2人きりになる時間はめっきり減るでしょう。その時間を他の人たちよりも多めにくれたんだと思います。
なので私たちのもとに来てくれた時は存分に愛してあげましょう。
私もまだ迎えることが出来ていませんが、来てくれた時の事を想像しながら待ってあげるのもいいかもしれません。
あかちゃんをすぐ授かる夫婦とすぐには授かれない夫婦に分かれて、赤ちゃんがすぐ授かれない夫婦は、不妊治療ですぐ授かる夫婦とすぐには授かれない夫婦に分かれて、私たちは現在も治療中の本当に授かれない夫婦に当たると思いますが、結婚してからその結論がわかるまでに13年も経過してしまった事は、対価として二人の時間をより長く過ごせていると言う部分もあるので一概には言えませんが、時間面で大きくロスしてしまったと考えています。
仲良く普通に暮らして1~3年では授かれず、ご夫婦共に赤ちゃんが欲しいのであれば、早めに不妊治療に踏み切ることを強くお奨めしたいです。
治療に移行する事で色んな問題が夫婦によって発生するはずですが、踏み切るタイミングが遅れる事と天秤にかければ強行すべきです。
最終的に子供ができないと言う事があったとしても、早く判ればその分早く物事を考えることができます。それは人生の選択肢が増えると言う事、本人達にとっては非常に重要なことだと思うからです。