パナソニック コネクト株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 執行役員 プレジデント・CEO:樋口 泰行、以下、パナソニック コネクト)は、パナソニック コネクトで働く女性社員の自律的なライフプラン設計を支援するために、卵子凍結(※1)への費用補助を、2023年10月より、国内社員向けの福利厚生制度として導入します。
■制度導入の背景
「卵子凍結」は女性のキャリアとライフプランを両立させるための選択肢として注目を集めています。アメリカの大規模医療施設における最新の調査(※2)では、2022年に卵子を凍結した女性の数が2019年と比較して約3倍に増加しており、卵子を凍結した年齢の妊娠率を維持することができるため、早期に卵子を凍結した女性の方が、子供を授かる確率が高いこともわかっています。
しかしながら日本は世界一の不妊治療大国と言われ、体外受精の成功率は米国が約25%に対して日本は約14%と大変低く、世界最低レベルにあります。一方で体外受精の件数は米国が約33万件であるのに対し、日本は約50万件と多く、日本は子供のいない夫婦の約28%が不妊治療を経験しています。(※3)加えて、40歳以上の不妊治療患者の割合が世界で最も高いことも特徴です。(※4)
厚生労働省の調査では、不妊治療を経験した働く女性の内、約34%が「不妊治療と仕事を両立できなかった」と回答しています。(※5)不妊治療は精神的・肉体的・金銭的にも負担が大きく、女性のキャリアやライフプラン設計に対するモチベーションの低下等にも繋がる大きな社会課題となっています。
パナソニック コネクトは、女性社員一人ひとりが、自分自身の成功・働きがいの実現に向けた、自律的なライフプランを設計できるよう、選択肢の一つとして卵子凍結をサポートすることにしました。
■具体的な制度内容・狙い
株式会社グレイスグループが提供する卵子凍結管理サービス「Grace Bank」と提携をする他、社員が卵子凍結を行うクリニックに対して支払う採卵・凍結費用を、34歳以下の女性社員(※6)を対象に、40万円を上限に補助します。また、卵子凍結に関する理解を深耕させられるよう、社員向けのセミナーを実施し、ヘルスリテラシーの向上を図ります。
パナソニック コネクト執行役員 ヴァイス・プレジデントの山中雅恵は以下のようにコメントをしています。
「私自身、長い不妊治療を経験し、キャリアとライフプラン設計のバランスを保つのに様々な葛藤を感じてきました。卵子凍結という選択肢を得て、パナソニック コネクト女性社員が自分自身のキャリアとライフプラン設計についてより幅広くチャンスを選択できるようになればと心から願います。」
パナソニック コネクトは、女性社員が選択肢の一つとして本制度を活用し、自律的にキャリアやライフプランを設計できるよう支援するとともに、心理的安全性を確保した、国籍・年齢・性別などを問うことのないフェアな職場環境を実現していけるよう、支援をしていきます。
※1:受精前の卵子を採取し凍結保存しておくこと
※2:Fertility and Sterility VOLUME 118 JULY01,2022NYU Langone Health MAY 26,2022より出典
※3:2021年日本産科婦人科学会実績値/2020年英国CDC(疾病予防センター)実績値
国立社会保障・人口問題研究所「2015年社会保障・人口問題基本調査」より出典
※4:2021年日本産科婦人科ARTデータブックより出典
※5:2019年厚生労働省「不妊治療と仕事の両立に関わる諸問題についての総合的調査研究事業調査結果報告書【概要】」より出典
※6:制度導入後2027年度までは39歳以下まで対象
全文は以下プレスリリースをご覧ください。
▼[プレスリリース]卵子凍結への補助を福利厚生制度として導入(2023年9月15日)
<関連情報>
・Diversity, Equity & Inclusion – パナソニック コネクト
・パナソニック コネクト株式会社 ウェブサイト
・パナソニック コネクトNewsroom