株式会社テックドクター(代表取締役:湊 和修、本社:東京都中央区、以下、テックドクター)は、あすか製薬株式会社(代表取締役:山口 惣大、本社:東京都港区、以下、あすか製薬)との共同研究を開始したことをお知らせします。
本研究は、4MEEE株式会社(代表取締役:尾久 一也、本社:東京都新宿区、以下、4MEEE)が提供するヘルスケアアプリ『4MOON』の利用ユーザーの協力のもとで進められます。ウェアラブルデバイスから取得したデータを活用し、月経に伴う身体的・心理的な症状の実態を正確に把握することで、将来的には月経困難症などの重症度を定量的に示すデジタルバイオマーカー[1]の開発を目指します。
研究の背景と目的
月経に伴う身体的・心理的症状は、世界中の多くの女性にとって深刻な問題となっています。月経に伴う何らかの不調を抱えている人は、70%に上るという報告もあります[2]。特に月経時や月経直前に始まる強い下腹部痛や腰痛を主症状とする月経困難症[3]は、日常生活、仕事、学業に支障をきたします。しかしこれらの症状は個人差が大きく、その実態を正確に把握することが困難です。
テックドクターとあすか製薬は、ウェアラブルデバイスから取得できる運動・睡眠・脈拍などのデータを活用し、月経に関連する症状の実態を把握することで、月経困難症などの重症度を定量的に評価することを目指しています。この取り組みを通じて、月経に伴う不調に悩む女性に対し、適切な治療機会の提供や生活の質の向上をサポートしてまいります。
今回の研究概要
本研究は、あすか製薬と共同で進められ、ヘルスケアアプリ『4MOON』の協力のもとで行います。アプリのユーザーから希望者を募り、ウェアラブルデバイスの装着とアンケートへの回答を依頼します。ウェアラブルデバイスから得られるデータと、月経に関する自己報告情報を組み合わせることで、さまざまな症状が日常生活に与える影響を把握し、客観的かつ定量的に評価します。
今後の展望
今回の研究を通じて得られる知見は、月経に伴う症状の理解を深める最初のステップとなります。さらに、これらのデータを活用して、月経困難症をはじめとするさまざまな疾患の定量的な評価と新たなソリューションの開発につなげていく予定です。ウェアラブルデバイスを活用することで、これまでにない精度で症状をモニタリングし、より個別化されたケアや治療を提供できるようになることが期待されます。
テックドクターとあすか製薬は、女性の健康課題解決に貢献するため、引き続き共同研究に力を注いでまいります。
あすか製薬株式会社について
1920年の創立以来、「先端の創薬を通じて、人々の健康と明日の医療に貢献する」という経営理念のもと、内科、産婦人科、泌尿器科の重点3領域に特化し、新薬を中心とした事業に取り組んでいます。中期経営計画2025の目指す姿として「スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニー」を掲げ、特に産婦人科領域のリーディングカンパニーとして女性の健康課題解決に貢献すべく事業活動をしています。
URL:https://www.aska-pharma.co.jp/
4MEEE株式会社 / ヘルスケアアプリ『4MOON』について
4MOONは、生理日管理はもちろん、妊活、ダイエットの記録、スケジュール管理、食事管理、日記、お通じ・気分・症状・睡眠時間など120項目以上の豊富な記録項目が備わったオールインワンのヘルスケアアプリです。利用者は機能や記録項目を自分仕様にカスタマイズして、自分専用のヘルスケアアプリとして無料でお使いいただけます。女性の身体は生理周期によって日々変化します。4MOONでは、「記録する習慣」を身につけることで、すべての女性が自分の心身と毎日上手に付き合っていくことができるようサポートしています。
会社名:4MEEE株式会社
URL:https://4meee.jp/
株式会社テックドクターについて
株式会社テックドクターは、「データで“調子”をよくする時代へ」をビジョンに掲げ、医療・製薬・食品関連企業等や研究機関向けのデジタルバイオマーカー開発プラットフォーム「SelfBase(セルフベース)」と、それらを活用したデジタル医療ソリューションの提供を行っています。
医学部での研究活動を背景とした医学的視点と、各種ウェアラブルデバイス等のAPI開発パートナーとして培ったデータ解析の技術力とを組み合わせて、あらゆる人々の健康やウェルビーイング向上に貢献していきたいと考えております。
会社名:株式会社テックドクター
URL:https://www.technology-doctor.com/
設立日:2019年6月21日
所在地:東京都中央区京橋二丁目2番1号 京橋エドグラン4階
代表者:湊 和修
事業内容:デジタルバイオマーカー開発プラットフォーム「SelfBase」の開発および運用、デジタル医療ソリューションの提供
ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)に関する国際規格「ISO/IEC 27001:2022」の認証を取得しています。
[1]デジタルバイオマーカー(dBM)とは
ウェアラブルデバイス等のデジタル機器のデータを活用し、疾患の有無や進行状態、治療や介入による中長期の変化などを客観的に確認するための指標のことです。
これまでは、医療機関にかかった際の “点のデータ” が中心だったのに対し、デジタル技術の進歩により、負荷なく日常的に長期的かつ連続的な”線のデータ” が取得できるようになりました。 医療機関外の日常生活における運動・睡眠・心拍などのデータが取得できれば、状態の変化をより細かく把握することができ、一人ひとりに合わせた最適なケア(個別化医療)も可能になります。
参考文献
[2]働く女性の心とからだの応援サイト 厚生労働省
[3]女性の健康推進室 ヘルスケアラボ 厚生労働省